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クレーンの旋回フック ケーブル混触

作業日:2019年2月

寒い日が続く中、皆様体調を崩されてはいないでしょうか。特にインフルエンザに感染しないように、お気を付け下さい。

 

さて写真は、クレーンの旋回フック用(モーターによりフックが自動で左右に旋回します。)のキャブタイヤケーブル(以下CTケーブル)です。

CTケーブルが、ケーブルリールによって巻き取られており、フック巻上下げとともに、CTケーブルも巻上下げする仕組みとなっています。

 

 

先日、巻上フックが時々旋回しないとの連絡を、お客様(年次点検と法廷検査のみ実施)からいただき、弊社の電気設計部が調査したところ、ケーブルリールに巻かれているCTケーブルで、異常を発見しました。

導体の素線が断線して外に飛び出していたのですが、なんと中の絶縁被覆を突き破っただけでなく、外側のシースの層まで突き破っていました。(写真参照)

この外に飛び出した素線は、左右それぞれの回転限界のリミット用信号線(フックが、左右それぞれ既定の位置において、それ以上回転しない様に停止する)です。この飛び出した素線同士が接触(混色)したために、左回転停止と右回転停止の信号が同時に2つ同時にシーケンサへ出力されてしまい、左右どちらにも回転できない状態となってしまった様です。

今回は、テーピング等の応急処置を施し、CTケーブルの交換を今後予定しております。

 

ケーブルリールに巻き取られるCTケーブルには、常に曲げ伸ばしの負荷がかかり、断線のリスクが高まりますので、重点的に点検を行う必要があります。